2021-10-21

【海外投資家の動向がわかる】投資主体別売買動向の見方

この記事では、投資主体別売買動向のミカタについてご紹介しています。

それではさっそく簡単な概要からどうぞ。

投資主体別売買動向とは

簡単な概要

東京証券取引所(以下:東証)が集計・公表している統計。
別名(投資部門別売買動向)
どんな投資家が、どのくらいの規模の売買を行なっているのかを把握するために集計された統計を指します。海外投資家の動向を確認する際に使用されることが多いようです。

更新日はいつ?

東証では木曜(前週末から4営業日後)に前週の結果を公表しています。
証券会社やブログ、各サイトでは金曜に見やすいレイアウトで掲載していることが多いようです。

よく目にする場所といえば

一般に新聞などで「東京証券取引所が◯日に発表した◯月第◯週の投資主体別売買動向」といった記事として掲載されることが多いです。
実はそのデータは投資主体別売買動向を指します。

見やすいサイトは「世界の株価」でお馴染みのこのサイト

投資主体別売買動向

出典:nikkei225.jp

私が参考にしているのはnikkei225.jpというサイトです。
運営もしているのはStockBrain社。個人投資家御用達の「世界の株価」の運営もされています。
特徴は東証の資料でも特に注目度の高い海外投資家・個人投資家・投資信託・信託銀行・証券自己の5項目を表とチャートで記載していることです。

よく比較される統計

投資主体(部門)別売買動向は東証が公表している資料データを基準としています。よく比較されるのは、財務省が公表している「対外及び対内証券売買契約等の状況」です。こちらも同じく海外投資家の動向を確認する際に使用されることが多い統計です。
それぞれの特徴は以下をご覧ください。

「対外及び対内証券売買契約等の状況」との相違点

東証では「投資主体別売買動向」との相違点をJPXでは次のように記載しています。

①報告者の違い財務省資料:

財務大臣から指定された指定報告機関(銀行等、金融商品取引業者、保険会社、投資信託委託会社、資産運用会社)

東証資料:
資本金30億円以上の取引参加者(証券会社)

②報告範囲の違い財務省資料:
・取引所取引及び取引所外取引(非上場銘柄に 係る売買含む)
・株式以外にETF及びREITも合算

東証資料:
・取引所取引のみ(取引所外取引は対象外)
・株式、ETF、REITはそれぞれ別に集計

引用元:JPX(日本取引所グループ)

主な特徴のちがいまとめ

投資部門別売買動向:
・対象が海外投資家や証券会社、個人など、詳細に分類されている

対外及び対内証券売買契約等の状況:
・対象が居住者(国内)、非居住者(国外)で分類されている
・要点メモもデータに付帯している

日経平均株価との比較【参考例】

8/20~9/10の日経平均株価チャート

出典:株探

例えば、日経平均株価が大きく上昇した2021/8/20~9/10の日経平均株価チャートと8/27~9/17(同期間である公表日)の投資主体別売買動向に関しては以下のようになります。

投資主体別売買動向8/27~9/17

個人投資家が全ての期間で大きく売り越しているのに対して、海外投資家は8/27、9/17の売り越しに対して9/3、9/10では大きく買い越す展開となりました。

諸説ありますが、菅総理が自民党総裁選に出馬しないことを表明したこと(9/3)をきっかけに政治安定化を期待した海外投資家の買いが続いたのではないかと言われています。

まとめ

日本市場でも海外投資家の売買が約6割

日本株の売買での約6割を占めると言われる海外投資家の動きはそれほど日経平均株価を動かす力があり、今後も注視すべきであるということが見て取れます。

トレンド転換は株式売買のチャンス

実は、個人投資家が売り、海外投資家が大きく買い越すという展開はこれまでも何度かあり、トレンドの転換であるという見方もあります。今回は政治安定化といったカタリストが考えられました。データを見てどういった背景が考えられるのかはその時々で異なりますが、うまく生かしていけばトレンドを先取りするチャンスが生まれます。

個人、海外など投資家がどう立ち回っているのかを確認

投資主体別売買動向は個人投資家がどう動き、海外投資家がどう立ち回っているのかを知るために利用できると考えます。それぞれの動向がわかれば、今後の予測の正確性も向上します。
ぜひ、参考指標の一つとしてこちらも参考にしていただければ幸いです。

こんな人が書いています

ぱぱ ぐらし
ぱぱ ぐらし名古屋×ぱぱ×看護師
名古屋に住んでいる2児のパパ。
ある日空を見ると仕事のことばかり考えていたことに気づく。
それをきっかけにくらしと育児、生き方に目線を向けた生活を目指す。
シャイなのでパパ仲間のつながりを模索する30代。
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